米TPP離脱、中国主導助長 フロマン氏「最大の戦略的失態」 (1/2ページ)

前米通商代表部(USTR)代表のフロマン氏はトランプ米政権によるTPP離脱決定を批判する(ブルームバーグ)
前米通商代表部(USTR)代表のフロマン氏はトランプ米政権によるTPP離脱決定を批判する(ブルームバーグ)【拡大】

 マイケル・フロマン前米通商代表部(USTR)代表は、トランプ米大統領は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)離脱の決断によってアジアにおける中国の影響力を強めたとの考えを示し、「最大の戦略的失態の一つと歴史は評価する」と批判した。

 「支配力強化される」

 フロマン氏は米国のTPP離脱について「アジアからの撤退は中国の支配力強化につながる」と述べ、「トランプ政権はアジア太平洋地域における中国主導を助長した」と指摘した。

 中国はアジアインフラ投資銀行(AIIB)や東アジア地域包括的経済連携(RCEP)など、一貫した地域戦略に基づいて行動しているとも説明。TPP各国が地域の経済ルールを決めなければ、中国が決めることになると危機感を示した。

 フロマン氏はオバマ前政権のUSTR代表としてTPP交渉のとりまとめに尽力し、2015年10月の大筋合意まで導いた。現政権発足後は政府を離れ、現在は米国外交問題評議会の特別研究員を務めている。

 トランプ大統領は5日来日し、6日に安倍晋三首相と会談した後、韓国や中国などアジア各国を訪問する。フロマン氏は、アジア歴訪の主要議題は北朝鮮問題になるとした上で、経済面でも「具体的な成果」を求めるだろうと語った。

 日米首脳会談では、米国が求めている2国間の自由貿易協定(FTA)が「議題に上る可能性はある」としながらも、「まだ多くの作業が残っている」として、進展には否定的な見方を示した。米国にとって北米自由貿易協定(NAFTA)や韓国、中国との通商交渉がより重要であり、日米FTAの「優先順位は低い」とも話した。

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