中国、半導体世界制覇の方針変更 「トップを追い抜くのは困難」 (1/2ページ)

中国の半導体メーカー大手、SMICの工場内を歩く労働者=上海(ブルームバーグ)
中国の半導体メーカー大手、SMICの工場内を歩く労働者=上海(ブルームバーグ)【拡大】

 半導体業界の世界制覇を狙っていた中国が、戦略の見直しを余儀なくされている。国内半導体産業に特化したファンドで、投資・戦略の助言を行う国家集成電路産業投資基金(CICF)の丁文武総裁は10月に上海で開催された業界のフォーラムで、世界のトップ企業に追い越しをかける戦略は全く現実的でないとの考えを示した。

 同総裁は「現状をかんがみると、コーナーでぎりぎり追い抜くという戦略はまったく非現実だ。それが可能なのは、皆が一斉に同じスタートラインに立つときだけだ」と語った。

 丁総裁は資金力をもってしても問題は解決できないと述べ、「これほど大差がついているのにトップを走る企業をどうやって追い越せるのか? トップ企業が地位死守のため努力していることは言うまでもない」と話した。米インテルや韓国のサムスン電子、台湾積体電路製造(TSMC)は各社単独で年に数十億ドルあるいは数百億ドルもの研究費をかけている。

 中国は2014年6月に半導体産業の育成指針などを含む「国家集成電路産業発展推進綱要」を公表し、同年9月に200億ドル(約2兆2922億円)をかけてCICFを立ち上げた。さらに15年5月には25年までに日独に並ぶ製造強国を目指す「中国製造2025」計画を策定。これには育成すべき新興産業としてインターネットなどIT(情報技術)産業などと並んで半導体も含まれる。

相次ぐ半導体強化策の背景