パリ協定離脱 露はトランプ大統領に“感謝” (1/2ページ)

北極海にあるロシア領アレクサンドラ島で環境浄化活動を視察するプーチン大統領(右)。ロシアは温暖化で海氷面積が減る北極海で権益確保を強化している(ブルームバーグ)
北極海にあるロシア領アレクサンドラ島で環境浄化活動を視察するプーチン大統領(右)。ロシアは温暖化で海氷面積が減る北極海で権益確保を強化している(ブルームバーグ)【拡大】

 トランプ米大統領や気候変動問題に懐疑的な人々は恐らく、自分たちがロシアの将来の繁栄に貢献しているとは思ってもいないだろう。だが国際通貨基金(IMF)による新たな報告書から判断すると、どうやらそういうことになりそうだ。

 IMFは最新の世界経済見通し(WEO)において、地球温暖化の潜在的な影響について厳しい見解を示している。IMFが気候と経済生産との歴史的関係を分析した結果、世界人口の大多数を抱える熱帯地域の貧しい国々は、平均気温の上昇によって最も被害を受ける可能性が高いことが分かった。

 ここに、セ氏1度の気温上昇が1人当たり国内総生産(GDP)に及ぼす影響を国単位で示した地図がある。プラスの影響度が高いところが緑色で、マイナスの影響度が大きいほど赤色が濃く塗られている。

 この地図を眺めていると、勝者はどこだろうと問わずにはいられない。緑色で示された北の地域からは、誰かが得することが確かに見て取れる。そこでデータをダウンロードし、1人当たりGDPの増加が予測される国はどこか確認してみた。するとリストの上位を占めたのはモンゴル、アイスランド、フィンランド、そしてロシアだった。

 むろん、これらの国々が今後、熱帯の楽園に姿を変えるというわけではない。IMFの調査担当者は今回、過去の比較的小規模な気候変動を基に結果を推測しているにすぎない。人類がこれまで経験したことのないレベルで気温が上昇した場合に何が起こるかは、実際のところは誰にも分からない。

少なくとも気温上昇の初期は“棚ぼた”的利益