フロマン前USTR代表「中国政策は貿易ゆがめてる」

マイケル・フロマン前USTR代表
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 米通商代表部(USTR)のマイケル・フロマン前代表が7日までにフジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、TPPの参加11カ国による交渉が「高い水準を保ちながら前進することを望んでいる」と語った。協議の妥結により地域の通商ルールが形成されることに期待感を示した。

 フロマン氏は、当初12カ国のTPPから米国が離脱し、「地域に力の空白が生まれ、そこを中国が埋めようとしている」と指摘。日本が「TPP11」の協議を主導していることは「大変興味深い」と述べた。

 米国のTPP復帰の可能性について、「米国は北米自由貿易協定(NAFTA)や米韓自由貿易協定(FTA)の再交渉を優先させている」として、近い将来の復帰検討に否定的な見方を示した。

 トランプ政権は、中国に進出する米企業に対する技術移転要求など、中国の通商慣行を問題視している。フロマン氏は「習近平国家主席は自国が自由貿易の守護者だと言ったが、現在の政策は明らかにそれに反している」と批判。中国による不公正な通商慣行が「世界貿易をゆがめている」とし、関係国が連携して対処する必要性を指摘した。(ワシントン 塩原永久)

 マイケル・フロマン氏 オバマ前政権下で2013年に米通商代表部(USTR)代表に就任。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)で米交渉トップを務めた。TPPは15年10月に米アトランタ会合で大筋合意した。政権交代に伴い退任。現在は米シンクタンク外交問題評議会(CFR)の特別研究員。55歳。