税制改革で財政赤字1・7兆ドル拡大 米議会予算局が試算 共和党内から執行部批判も

 【ワシントン=塩原永久】米議会予算局(CBO)は8日、下院の与党・共和党が示した税制改革の法案で、減税による財政赤字が2027年度までの10年間で1・7兆ドル(約190兆円)拡大するとの試算を明らかにした。上下両院ですでに可決された予算決議が認めた赤字拡大額(1・5兆ドル)を上回った。

 トランプ政権が重視する税制改革は法人税を現行の35%から20%に引き下げることなどを柱としている。

 下院共和党が2日に公表した法案は、今週から審議に入った。党執行部は23日までの下院通過を目指しているが、CBOの試算を受け、財政悪化に批判的な共和党議員からの反発も強まるとみられる。

 米メディアによると、党執行部内で財源の穴埋めのため、確定拠出年金(401k)の制度変更などが検討されたが、提示された法案では制度変更は盛り込まれなかった。

 一方、7日の米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、上院共和党の執行部内で、税収の落ち込みへの懸念から、法人減税の実施を1年遅らせる案が浮上していると報じており、今後、党内での調整作業が難航する可能性もある。

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