米中企業の商談28兆円規模 トランプ氏訪中 契約実現には懐疑的見方 (1/3ページ)

9日、北京の人民大会堂で行われたビジネスイベントで話すトランプ米大統領(AP)
9日、北京の人民大会堂で行われたビジネスイベントで話すトランプ米大統領(AP)【拡大】

 米中両国は9日、米中の企業間などで計約2500億ドル(約28兆5000億円)の商談がまとまる見通しだと発表した。トランプ大統領は同日行われた北京でのビジネスイベントで、中国との貿易関係について「とても公平なものではなかった。年間の対中貿易赤字が巨額に上るのは皆が知っている。誰もが理解できる範囲を超えた数字だ」と表明。「われわれがより公平な条件を実現できれば、米国と中国は一段と豊かな未来を享受することになる」と述べた。

 拘束力持たない覚書

 トランプ氏が貿易の不均衡で中国を責めないと発言した際、習近平国家主席は隣でうなずいた。習氏はエネルギーや農産物、映画の米国からの輸入を大幅に拡大することに前向きだと表明。米金融機関が「一帯一路」構想に投資するのを歓迎するとも指摘した。

 2500億ドル規模にも上る巨額商談だが、契約実現には懐疑的な見方もある。9日に公表した約15件の合意はほとんどが拘束力を持たない覚書(MOU)で、具体化には数年を要する可能性があるからだ。

 ロス米商務長官は8日に90億ドル規模の取引を発表したが、そちらも多くは詳細の乏しいMOUで、契約を交わす段階には至っていない。

 米国は9日、アラスカガスライン開発公社と中国石油加工(シノペック)、中国投資(CIC)、中国銀行が関与するアラスカでの液化天然ガス(LNG)プロジェクトを前進させるため共同開発合意したと発表した。このプロジェクトは総額で最高430億ドルの投資を伴う。

 ただ、中国当局者はMOUについて「トランプ氏に対する中国側の親善の印にすぎず、実際に契約に至るには何年もの交渉を経ることになる」と明かす。

複数の経営者が米中の強い経済関係に自信を示す