貿易不均衡是正に米中協調 トランプ氏、さらなる取り組み要求

9日、北京の人民大会堂で開かれた米中首脳会談(共同)
9日、北京の人民大会堂で開かれた米中首脳会談(共同)【拡大】

 トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は9日、北京の人民大会堂で会談した。共同記者発表によると両首脳は、北朝鮮の核保有断念に向け国連安全保障理事会の制裁決議の完全履行などを通じて圧力を強化することで合意した。両首脳は、貿易不均衡の是正に向けて協力を進めていくことでも一致した。

 トランプ氏は、核・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮を「殺人的な体制だ」と非難し、「平和を勝ち得るには集団的な取り組みと強さが必要だ」と指摘。北朝鮮を核放棄に踏み切らせるため、国連安保理の制裁決議に加え「経済的圧力」を強化していく必要があるとの認識で習氏と一致したことを明らかにした。

 トランプ氏はまた、貿易不均衡の是正に向けた「早急な対処」を要請。これに対し習氏は「(米中)双方の利益となる協力こそが唯一の選択肢だ」と述べ、「世界の2大経済大国である米中が貿易不均衡や輸出規制の改善を進めるべきだ」と強調した。習氏はトランプ氏の訪中を受けて米中の企業が総額約2500億ドル(約28兆円)の商談を成立させたと語った。

 ティラーソン国務長官が9日、記者会見で明らかにしたところによると、トランプ氏は、中国の貿易不均衡是正に向けた措置には留意しつつ、「中国にはなおやるべきことがある」と述べ、習氏にさらなる取り組みを要求した。

 ティラーソン氏はまた、トランプ氏が習氏との会談で南シナ海情勢についても言及したことを明らかにした。トランプ氏は南シナ海での航行の自由の重要性を訴え、中国に人工島造成と軍事拠点化の停止を求めた。(北京 黒瀬悦成)