アリババ、実店舗との融合で新機軸 あす「独身の日」に60万店実験 (1/2ページ)

昨年の「独身の日」に行われたアリババのショッピングイベント=2016年11月11日、深セン(ブルームバーグ)
昨年の「独身の日」に行われたアリババのショッピングイベント=2016年11月11日、深セン(ブルームバーグ)【拡大】

 中国の電子商取引最大手アリババグループは、同国のインターネット通販企業が毎年恒例で大規模セールを開催している「独身の日」(11月11日)に、ネット通販と実店舗を融合する「オンライン・トゥ・オフライン(O2O)」の大規模販売実験を行う。中国全土の約60万の小売店舗と協業し、ネット通販でのデータを実店舗に知らせ、来店客がいち早く売れ筋商品を買えるようにする。O2Oの取り組みで差を付けているライバルの米アマゾン・コムを引き離す戦略だ。

 最大規模の試み

 一年を通し中国最大のネットショッピングイベントである独身の日を前に、アリババは中国の小規模小売店の1割に当たる約60万店舗に、商品の販売や発送での連携を呼び掛けてきた。O2Oを進めてきた同社にとって、これまでで最大規模の試みとなる。

 中国各地にある実店舗とネット通販との連携は、4兆ドル(約456兆円)規模の中国小売市場に変革を起こそうとするアリババの取り組みの一環。この取り組みには、O2Oを呼び水に、ネット注文にさらに多くの客を呼び込むと同時に、消費者の購買データを収集する狙いも込められている。

 アリババは、小規模小売店に新たな在庫管理体制の導入を促してきた。小売店側はアリババのアプリを利用して商品を仕入れる。その際に同社から売れ筋の商品を教えてもらうことができる。

 注文した商品はアリババの専用倉庫から配送されるため仲介業者を介在させる必要がなく、店側の利益増加につながる仕組みだ。

 このシステムをアリババは無償で提供しているが、見返りに顧客が何を購入したかのデータの収集やネット上で販売するブランドを店舗に宣伝することが可能になる。提携店舗はアリババにとって保管や包装、配送サービスを担う拠点として機能することになる。

「独身の日は新たな戦略を消費者に示す絶好の機会」