高レバレッジで脆弱性増大 人民銀総裁、金融システム再び警告

 中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は9日までに同中銀のウェブサイトに掲載した長文の論考で中国の金融システムは高いレバレッジ(借り入れ資金を利用した投資)が原因で脆弱(ぜいじゃく)性を著しく増しつつあると警告した。改革をさらに深化させることが必要だとの見解も示した。

 この中で、金融システムは全般的に健全さを維持しているが、潜在的リスクは積み上がりつつあると指摘。こうしたリスクの中には「隠れていて複雑かつ突発的、他に波及する危険なものもある」としている。また、中国が規制を強化するとともに、実体経済で市場原理がもっと働くようにすべきだと主張。さらに、資本規制の緩和による金融市場の開放と、本土での事業運営意欲を持つ中国以外の金融機関への制約を減らすことも必要だとの考えを示した。

 「マクロ金融の脆弱性の大本は高いレバレッジだ。これは実体経済では過剰債務として、金融システムにおいては過度に急激に拡大する信用として反映されている」と指摘した。

 在任期間が15年という記録的な長さに上る周総裁は近い時期の退任が予想されている。今回示した見解は、同総裁がこのところ発している単刀直入な警告の一つであり、中国経済の債務水準を減らす当局の取り組みに変わりがない状況を示した。(ブルームバーグ Tian Chen)

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