トランプ大統領、オーナーとしての税優遇で恩恵 ゴルフ場の税制度に改革の手つかず (2/2ページ)

トランプ米大統領が所有する会社、トランプ・オーガニゼーションが運営するゴルフ場でパットを練習する女性ら=米ニューヨーク州ブライアクリフマナー(ブルームバーグ)
トランプ米大統領が所有する会社、トランプ・オーガニゼーションが運営するゴルフ場でパットを練習する女性ら=米ニューヨーク州ブライアクリフマナー(ブルームバーグ)【拡大】

 また、トランプ氏は韓国国会での演説で、同国のゴルフ選手の功績を褒めたたえる一方、自身が所有するニュージャージー州のゴルフ場についてもアピールした。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によれば、同氏はニュージャージー州ベッドミンスターのトランプ・ナショナル・ゴルフクラブやパーム・ビーチにある高級プライベートクラブ「マール・ア・ラーゴ」といったゴルフリゾートなど少なくとも4つの資産で税優遇の恩恵を受ける。

 過去にも特にゴルフ場の税控除は共和党・民主党の両陣営における調査の対象となってきた。オバマ前政権は少なくとも3年間にわたり政府予算に税控除の規制を盛り込んだ。フレーク上院議員(共和、アリゾナ州)は税控除対象のゴルフ場のリストを報告書にまとめている。

 受け取り控除額莫大

 税優遇措置は有意義であるとの見方もある。環境保護団体、ランド・トラスト・アライアンスのシルビア・ベイツ氏は、唯一の利用可能なオープンスペースがゴルフ場程度しかないコミュニティーにおいて、「私有地の開発を永久的に規制する保全地役権がなければ、土地所有者は最高入札者に売却したい衝動に駆られ、ひいては宅地造成につながる可能性がある」と警鐘を鳴らす。

 しかし、オバマ政権時代に財務省で保全地役権を担当していた税務弁護士のルース・マドリガル氏は「実際に土地の保存価値に対してゴルフ場の所有者が受け取る税控除額は莫大(ばくだい)だ。開発業者は住宅と同時に近隣にゴルフ場を建設して保全地役権を獲得することで、全ての開発事業を対象に税控除を受けられる」と指摘する。

 一方、01~08年まで米上院財政委員会に従事した米アライアント・グループの税務弁護士、ディーン・ザーブ氏は「ゴルフ場所有者の税控除は合理的ではあるものの、実現は難しい」とみる。「下院委員会にとって今後10年間にわたる減税による数兆ドル規模の損失埋め合わせが課題であるが、ゴルフ場に関わる規則改正に要する時間はこれに伴う増収効果に見合わない恐れがある」と分析した。(ブルームバーグ Dan Wilchins、Prashant Gopal)