【仮想通貨の衝撃(1)】2017年は「革命元年」 予想できないほどの可能性が広がる (4/4ページ)

仮想通貨はこれまでの概念では理解も予想もできないほどの大きなインパクトを経済社会にもたらす可能性を秘めている(ブルームバーグ)
仮想通貨はこれまでの概念では理解も予想もできないほどの大きなインパクトを経済社会にもたらす可能性を秘めている(ブルームバーグ)【拡大】

 20世紀半ばに活躍したオーストリアの経済学者でノーベル賞受賞者のフリードリヒ・ハイエクは、かねて貨幣発行の自由化を主張してきた。中央銀行は、銀行による信用創造の最後のとりで。政府の見えにくい負担である公債発行の“事実上の”受け皿になることもある。この人為性が、かえって問題を肥大化させ、最終的には経済社会を混乱させる元凶になるのではないか。ハイエクはこうしたことを起源とし、中央銀行不要論、通貨の脱国営化論を主張してきた。くしくも仮想通貨は、そんなハイエクが考えた通貨の形に少し近い。

 仮想通貨を支える分散したサーバー上の台帳による管理「ブロックチェーン」は、偽造や改竄(かいざん)が物理的に困難な優れた仕組みだ。経済学者の野口悠紀雄氏は、その著書「仮想通貨革命」の中で、ロボット企業(DAC)の登場など、通貨以外での活用の可能性などについても触れるとともに、「この動きを押しとどめることはできない」との見方を示している。

 コンピューター技術の結晶ともいえる仮想通貨の登場は、IT(情報技術)革命が次の段階に入ったことを告げるもの。むしろIT革命は、これからが本番といったほうが適切かもしれない。

■(2)物理的な制約で偽造・改竄を防止、銀行介さず直接取引 に続く

■(3)「1万円が1億円」ビットコイン長者が続々も…周辺に潜むリスク に続く

■(4)普及ペース加速で税体系に衝撃、国家や社会に激震 に続く