「愛してナンボ」の目線が大事 EUのセラミックプロジェクトに「やられた!」 (1/3ページ)

【安西洋之のローカリゼーションマップ】

 セラミックをテーマにした欧州内の動きが面白い。

 各国の美術館、大学、研究所、企業、アーティスト、デザイナーなどが横断的につながり、セラミックの歴史の整理から新しい適用の開発までを総括的に推進している。

 「セラミックにみる欧州のライフスタイル-バロックから今日」「欧州の建築物におけるセラミック」「映画や広告写真にあるセラミック」「私にとってのセラミック」「将来を形づくる-セラミック開発と明日のデザイン」「セラミックがつくる、これからの灯り」といったテーマ(ここに記載したタイトルは一部)で、展覧会・ワークショップ・シンポジウムが2014年から4年間、欧州各地で実施されている。参加国数は11だ。 

 総予算の半分はEUの文化カテゴリーの予算である。

 ぼくが驚いたのは、こうした試みはこの4年間だけでなく、既に20年ほど前から続いていたことだ。そして19年以降のプロジェクトも現在検討中である。

 このようなことを他の素材、例えばガラスやテキスタイルでやっているだろうか?

 「私の知る限り、セラミックの分野だけです。他の分野にこのプロジェクトのフォーマットとして適用することも考えられますが、まだ実現に至っていません」

 こう語るのは、本プロジェクトに関わるイタリアのファエンツァ国際セラミック博物館のディレクターであるクラウディア・カザリさんである。

 なんともったいない! セラミックはすべてのコンテンツをもっている。

世界各地で愛される自然素材