財務省が20日発表した10月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は、前年同月比40・7%減の2854億円の黒字だった。黒字は5カ月連続だが、資源価格の上昇で輸入額が膨らみ、黒字幅は大幅に縮小した。
輸出額は、14・0%増の6兆6931億円だった。自動車や有機化合物の輸出が伸びた。輸入額は18・9%増の6兆4077億円。資源価格の持ち直しを背景に、原粗油や石炭の輸入額が増加した。
地域別の貿易収支は、対米国が11・3%増の6447億円の黒字と、4カ月連続で黒字幅が拡大した。航空機エンジンの部品や、掘削機などの輸出が好調だった。
対中国は2657億円の赤字だった。赤字は8カ月連続。携帯電話やパソコンなどの輸入が増加したことが響いた。