税制改正、与党大勝で強気 官邸と税調、財務省間で駆け引き (1/2ページ)

自民党税制調査会の総会を前に開いた勉強会であいさつする宮沢洋一会長=15日、東京都千代田区の自民党本部
自民党税制調査会の総会を前に開いた勉強会であいさつする宮沢洋一会長=15日、東京都千代田区の自民党本部【拡大】

 30年度税制改正で「所得税改革」が一気に最大の焦点となった。10月の衆院選前は、増税世帯の反発を恐れて抜本改革を見送る方向だったが、与党の圧勝を受け流れが一変。中・低所得の会社員の負担は変えず、高所得者からの税徴収を増やす方向で議論が進んでいるが、高所得者の反発は必至だ。また、政府・与党内では高所得の子育て世帯を増税の対象から外す案も浮上するなど、首相官邸と与党税調、財務省の間で微妙な駆け引きがありそうだ。

 昨年末にまとめた29年度の改正では、所得税改革の第1弾として配偶者控除の適用を広げ、パートで働く主婦らがより長く働けるようにした。さらに所得税については、数年かけて控除全般を見直すとし、30年度の税制改正で検討する方針を打ち出した。控除を抜本的に見直した場合、増税となりそうなのが高所得者で、衆院選前は「一部が増税となる不人気な政策はやらない」(政府関係者)との見方が大勢を占めていた。

 ところが、その流れは自民党の圧勝を受けて一気に変わる。政権基盤がより厚くなり、しかも安倍晋三首相が、子育て支援の拡充や働き方改革を公約としたため、高所得者ほど手厚い控除が受けられている今の所得税の仕組みを見直し、再分配する議論が活発になったというわけだ。

 今回の見直しでは高所得層の減額幅を大きくする形で「給与所得控除」全体を引き下げることが軸となり、高所得者の年金控除も一部、見直しを検討する。

全ての人が受けられる基礎控除は増額