【専欄】中国ドラマもおもしろい 元滋賀県立大学教授・荒井利明 (1/2ページ)

 北京の知人に勧められて、中国のテレビドラマを見るようになった。人気女優、孫儷主演の歴史ドラマ3本を見た。いずれも中国で高い視聴率を得ており、確かに結構おもしろい。

 まず、中国で2011年から翌年にかけて放送され、日本では13年に放送された「宮廷の諍い女」。清朝雍正帝の後宮に入った純朴な女性が、女たちの闘いの中で、自分と家族を守るため、策謀を弄するしたたかな女性へと変身し、最終的には勝利するという中国版大奥物語である。モデルは存在するが、基本的にはフィクションである。

 次は15~16年にかけて放送された「ミーユエ 王朝を照らす月」。日本では今年4月から放送されている。秦の始皇帝の高祖母(祖父母の祖母)にあたる「ミーユエ」が、一時は息子ともども燕の国の人質に追いやられるが、その息子が秦の王となり、自分は王の母である「太后」として政治の実権も握るというストーリーである。実在の人物の生涯を描いているが、かなりの部分は創作である。

 このミーユエと息子の王が主人公のドラマが今春、中国で放送されたが、演じているのは孫儷ではない。

 3本目は清末の女性実業家の半生を描いた「那年花開月正円」で、今秋、放送されたばかりだ。モデルは存在し、西太后も登場するが、これまた多くはフィクションである。

 孫儷の演じる主人公はいずれも美貌なうえ賢くて強く、彼女を愛する男たちに助けられながら、苦難や逆境を生き抜いていく。どれも全75話前後、1話45分と長い。だが、日本と違って通常、連日2話放送され、2カ月足らずで終わる。

 また、コマーシャルはドラマの途中には入らない。これも日本とは異なり、中国では12年からドラマの途中でのコマーシャルが禁止されている。コマーシャルはドラマの番組前後に集中する。

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