【ワンタップバイのカンタン投資講座】自分に合った投資(4)

 投資ができる「期間」も投資対象を選ぶときに重要な要素となります。「3カ月後に出発する旅行に持参するお金」など期限が決まっているものは、値下がりが許容できる資金であってもリスク・リターンが高いものを買うべきではありません。

 それは、ピンポイントで3カ月後の株価が分からないからです。上がっていればラッキーですが、下がっていたら株の売却で損失を甘受するほかありません。これでは3カ月後の相場を当てる運試しのような気持ちとなり、用途や期限が決まっているお金を、そんな気持ちで稼ぎたいわけではないと思いますので、期限のある資金は、預貯金や国内債券など安定的なもので運用すべきです。数年の期間ならば大型優良企業などリスクが高すぎない銘柄は許容できるかもしれませんが、期限付きの運用は慎重にしていただきたいと思います。「長期投資」が推奨される理由は、株価が長期的に企業の成長を反映するものであるほか、見込みが外れた場合にリカバリーするための十分な時間を確保できなければ、有利な投資にはならないからです。運良くすぐに目標まで値上がりすれば、結果的に短期投資になってもそれは良いのです。 (三好美佐子)