防衛費は過去最大の5・2兆円に 30年度予算案 北朝鮮や中国対応を強化

 政府が平成30年度予算案で、防衛費を5兆2000億円程度に増やす方向で調整に入ったことが30日、分かった。29年度当初予算(5兆1251億円)を上回り過去最大となる。ミサイル発射を繰り返す北朝鮮や海洋進出を加速させる中国を念頭に防衛態勢を強化する。トランプ米大統領が11月の日米首脳会談で米国製防衛装備品の購入拡大を求めたのに伴い、日米同盟強化の姿勢を示す狙いもありそうだ。

 防衛費を当初予算で増額するのは、第2次安倍晋三政権発足後の25年度以降、6年連続となる。政府は、26~30年度の5年間の中期防衛力整備計画(中期防)で、対象経費について年平均0・8%増を見込んでおり、30年度も同程度の伸びを維持する。

 30年度予算案では、北朝鮮を念頭に弾道ミサイル防衛(BMD)を強化する。地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の基本設計費を計上するほか、通常より高い軌道への対応能力などを高めるため航空自衛隊の警戒管制システム改修費も盛り込む。

 中国の海洋進出に備えるため鹿児島県や沖縄県での離島防衛態勢なども強化。宇宙・サイバー空間での対応にも重点を置くほか、地震や台風など災害対応の費用も合わせて手当てする。

 中期防の対象経費ではない米軍再編関連経費も、29年度の約2000億円から増額計上する。沖縄に駐留する米海兵隊のグアム移転や、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設などの費用がかさむ公算が大きくなったためだ。

 防衛費は、旧民主党政権が編成した24年度予算では4兆7138億円だったが、安倍政権になって増額が続き、28年度に初めて5兆円を突破した。防衛省は8月末の30年度予算の概算要求段階で5兆2551億円の防衛費を求めていた。