蘭アクゾが合併交渉再開か 日本ペイントと破談の米塗料大手アクサルタ

オランダのサッセンハイムにあるアクゾノーベルの工場(ブルームバーグ)
オランダのサッセンハイムにあるアクゾノーベルの工場(ブルームバーグ)【拡大】

 オランダの塗料メーカー、アクゾノーベルは、米同業アクサルタ・コーティング・システムズと全額株式交換による合併で交渉再開を検討していることが関係者の話から分かった。競合する日本ペイントホールディングス(HD)は現金によるアクサルタ買収を試みたが、実現できなかった。

 この関係者によれば、アクゾとアクサルタは合併をめぐり、長時間にわたる協議を行い、日本ペイントが突然、アクサルタ買収に名乗りを上げるまでに、およそ63対37が適正な株式交換比率であるとして合意していた。日本ペイントとの協議は11月30日に終了し、アクゾとの交渉は同月21日に打ち切られていた。

 アムステルダムに本拠を置くアクゾは「状況を精査する」とコメントした。同社のアントニー・ブルグマンズ会長は先月30日の投資家会合で、アクサルタ買収の実現に向けて主要株主の支持を得たことを明らかにした。アクゾの筆頭株主はアクティビスト(物言う株主)のエリオット・マネジメントで、今年これまでにアクゾに対し、同業の米PPGインダストリーズと合併交渉を行うよう圧力をかけていた。

 関係者によると、アクサルタとアクゾの株式交換による合併交渉はアクゾの企業規模とアクサルタの高収益性が考慮されたもので、合併による潜在的な相乗効果は最大6億ユーロ(約800億円)とされていた。

 自動車用塗料事業で大きなシェアを持つアクサルタの筆頭株主は世界的な大富豪のウォーレン・バフェット氏率いる投資・保険大手バークシャー・ハサウェイ。

 アクゾのティエリー・ファンランカー最高経営責任者(CEO)はアクサルタとの個人的つながりを活用する可能性がある。ファンランカーCEOは米化学大手デュポンが自動車塗料事業を売却する前は、同部門を率いていた。塗装業界では今年、米シャーウィン・ウィリアムズによる同業バルスパー取得が業界再編の大きな話題となった。(ブルームバーグ Ellen Proper)