超音速旅客機コンコルド、再び大空に 騒音とコスト削減、環境にも優しく (1/3ページ)

3年前に披露されたアエリオンの超音速ビジネスジェットの模型と、同社を率いる資産家のロバート・バス氏=2014年10月、米フロリダ州(ブルームバーグ)
3年前に披露されたアエリオンの超音速ビジネスジェットの模型と、同社を率いる資産家のロバート・バス氏=2014年10月、米フロリダ州(ブルームバーグ)【拡大】

 1976年から2003年まで大西洋路線に就航していた世界初の超音速旅客機「コンコルド」は、コストと騒音の問題を解決できず引退に追い込まれた。だが今、米航空宇宙局(NASA)やロッキード・マーチン、ゼネラル・エレクトリック(GE)に加え、多くの新興企業が全く新しい設計とテクノロジーで超音速旅客機の商業運航を見据えている。

 マッハ1は海面上で時速1223キロ程度とされている。開発中の超音速旅客機は最も遅いものでマッハ1.5、最速はマッハ2.2だ。コンコルドは大西洋を約マッハ2、つまり音速の2倍で横断し、ニューヨーク-ロンドン間を約3時間半と、音速に届かない旅客機のほぼ半分の時間で結んでいた。

 アエリオンやスパイク・エアロスペースがまず目指すのはプライベートジェットとしての超音速機投入だ。ブーム・テクノロジーは航空会社向けに乗客45~55人を乗せマッハ2.2で飛ぶ大きめの超音速機に取り組んでいる。スパイクも最近、40人乗りの旅客機に設計を変更する可能性を探り始めた。スパイクのS~512は最大22人を乗せマッハ1.6で飛行する計画で、プライベートジェットとして設計されているアエリオンのAS2はマッハ1.5前後で飛ぶ予定。

 環境に優しく静か

 エールフランスとブリティッシュ・エアウェイズが共同運航していたコンコルドの欠点はガソリンの大量消費で、こうした燃費の悪さが高い運賃につながっていた。超音速旅客機に今求められているのは環境に優しく、厄介なメンテナンスなしで現在の旅客機と同じ程度の頻度で安定運航が妥当なコストでできることだ。音速の壁を突破しても、コンコルドのように地上の窓ガラスを揺らすソニックブームを起こすことなく、静かに飛ぶことも必要だ。

当初は超音速での飛行は海上に限られる