ECの拡大、自己投資の時 インドネシア小売業者は能力増強必要

インターネットで注文した商品を受け取る女性=インドネシア・セレベス島の南スラウェシ州(ブルームバーグ)
インターネットで注文した商品を受け取る女性=インドネシア・セレベス島の南スラウェシ州(ブルームバーグ)【拡大】

 インドネシアの小売業者は、2000年代に成人したミレニアル世代のインターネット通販利用を通じた消費の高まりを捉えるため、流行の商品や迅速なサービスの提供が必要となろう。経済成長を促す新たな政策とプロジェクトの展開で、所得増加に伴い小売業者の収益拡大が見込まれる。

 インドネシアの小売業者は、商品やサービスのネット販売の能力増強に投資すべきだ。人口の3分の1強を占めるミレニアル世代による、ネット販売チャンネルを通じた消費の高まりを捉えるためだ。中国のミレニアル世代の人口比率は25%に満たない。

 所得は横ばいだが、年間の可処分所得が7500ドル以下の世帯比率は50%超と、中国の32%を上回る。流行の商品やサービスを求める若い世代にとって、最も重要なのは依然として値ごろ感だろう。

 マタハリのMatahariStore.comとミトラ・アディプルカサのMapemall.comは、インドネシアにおける電子商取引(Eコマース)拡大の流れに乗りたいと考えている。エース・ハードウエア・インドネシアのruparupa.comは店舗のサービス外の地域にも商品を配送する。

 マタハリは高マージンの自社ブランド製品のネット販売に向けた投資が可能だ。生産者やサプライチェーンパートナーとの提携、あるいは専門家の雇用によって、新製品の投入スピードを上げることができよう。自社ブランド製品がMatahariStore.comのEコマース売上高の75%強を占める一方、通常の店舗販売での比率は35%程度にとどまる。マタハリが他ブランドから調達する委託製品に比べて自社ブランドは調達コストが安いため、売上高利益率が、少なくとも10ポイント程度高い。

 ブルームバーグ・インテリジェンスの試算によれば、MatahariStore.comを通じた自社ブランド製品の4~6月期(第2四半期)の売上高は、前四半期比で倍増している。

 インドネシア政府主導の建設、鉄道、港湾への投資が、経済成長と国民の購買力拡大を後押ししよう。これらのプロジェクトによって雇用が創出されて所得と消費が拡大し、とりわけ都市部で幅広い消費財の販売チャンネルの近代化が進むだろう。

 インドネシアが世界一の産地であるパーム油などの農産物価格上昇に伴い、所得が増えて消費者信頼感が高まるだろう。(ブルームバーグ Catherine Lim)