日本、WTOルール整備 EC作業部会の設置提案 (1/2ページ)

 日本は世界貿易機関(WTO)で、インターネットを使った電子商取引(EC)のルールづくりに向けた作業部会の設置を提案する。中国などが進める電子情報の囲い込みに対抗し、着実な取引拡大を支えるための基盤を整える狙い。ただ反対する途上国もあり実現するかは予断を許さない。

 10~13日にアルゼンチンで開かれるWTO閣僚会議で提起する。全会一致方式のWTOは先進国と途上国の対立でルールづくりが停滞しており、重要性が増すEC分野で前進できるのか注目される。

 作業部会ができれば、ネット上での個人情報の保護や、オンライン契約を有効にする仕組みなど基本的なECのルール整備を検討。日本は将来的に、電子データの国境を越えた流通や、自由な企業活動を担保するルールといった環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に導入した先進的な内容も対象にしたい考えだ。

 こうした取り組みを急ぐのは、情報を囲い込む「デジタル保護主義」が広がりつつあるためだ。中国では外資系の進出企業に、データ保存設備の国内設置やソフトウエア技術の情報開示を求める法令が成立。ベトナムでも同様の動きがあり、各国共通のルールの必要性が高まっている。だが、インドやアフリカ諸国は新しいテーマの検討を始めると、これまでWTOで取り組んできた貿易自由化や農業補助金削減などの議論が遅れるとして反対している。

日本や台湾などは反対派にも配慮