所得税改革 年収800万円超から増税 自公が調整入り (1/2ページ)

 自民党税制調査会は5日開いた非公式会合で、2018年度税制改正の焦点である所得税改革に関して、年収800万円超の会社員を増税とする案を固め、公明党と調整に入った。年金受給者に関しては1000万円以上の年金を受け取っている人や、年金以外に1000万円超の収入を得ている人の控除を縮小して増税にする。与党が14日に決定する18年度税制改正大綱への盛り込みを目指し、調整を急ぐ。

 「働き方が変わってきているので、それに合わせて控除のあり方を考えないといけない」。麻生太郎財務相は5日の閣議後の記者会見で、所得税改革を進める意義を改めて強調した。

 政府・与党が所得税改革に取り組むのは、ITの進展で組織に属さず請負契約で働く人が増えるなど、働き方の多様化に対応するためだ。現在の会社員に手厚いとされる控除制度全般を見直して、多様な働き方に合った税制に変え、自営業やフリーで働く人に恩恵が及ぶようにするのが目的となる。

 政府・与党が来年度の改正で検討する所得税改革は3つの控除の見直しが柱だ。具体的には誰もが受けられる「基礎控除」と、会社員に適用される「給与所得控除」、年金受給者が受けられる「公的年金等控除」を一体的に見直す。

 基礎控除は現在の38万円から一律10万円増額して48万円とする一方、給与所得控除と年金控除を一律で10万円引き下げる。その上で年収が800万円に達すると給与所得控除が190万円で頭打ちになる仕組みとし、それを上回る年収を稼ぐ会社員を増税にする。ただ、22歳以下の子供や介護が必要な人がいる会社員は軽減措置を設ける方向で調整する。増税対象の会社員は約9%だが、子育てや介護世帯を除くと、実際にはその半分程度になる見通しだ。

今回の改革、高所得の年金受給者の恩恵も薄くなる