美的、調剤ロボでヘルスケア業界進出 (1/3ページ)

 40万人近くいる中国の薬剤師は、ロボットに職を奪われる次の労働者かもしれない。

 世界最大の家電メーカーである中国の美的集団(マイディアグループ)は製薬大手の広州医薬集団と提携し、薬のピッキングや封入、分配作業の完全自動化を可能にするロボットを病院や薬局に導入する試験プログラムを実施している。

 傘下クーカ系の技術

 同プログラムは中国南部広東省にある広州医薬集団の工場で行っており、美的集団が37億ユーロ(約4921億円)で買収したドイツの産業用ロボット大手、クーカ傘下のスイスログが開発を進める自動調剤機を活用している。

 「中国におけるロボット利用と自動化はすさまじい可能性を秘めており、しかもまだ黎明(れいめい)期に過ぎない。中国のあらゆる消費者産業は工場のアップグレードを図っており、わが社もヘルスケア分野でこうした動向を把握している」。美的集団の会長兼最高経営責任者(CEO)の方洪波(ポール・ファン)氏は、広東省仏山市のオフィスでインタビューに応じ、こう語った。

 人件費の高騰に直面する中国で、製造業者は自動化を進めている。美的集団の今回の試験プログラムは、産業および消費者向けロボットが未来の成長を支えるとみる同社の姿勢を強調するものだ。

 同社はロボット事業の収益を、2020年までに全体の5分の1に拡大したい考え。今回のプログラムは、新たな自動調剤システムの普及を目指して中国全土に医薬品の供給網を持つ広州医薬に話を持ちかけたもので、方氏によると、最終的に合弁事業に発展する可能性もあるという。

世界の医療ロボット市場は今後拡大