コムキャスト、狙いは欧州有料TVスカイ ディズニーと対決も

 米ケーブルテレビ大手コムキャストが、米メディア大手21世紀フォックス傘下にある英衛星放送スカイの経営権の完全取得を狙っていることが、7日までに分かった。米娯楽メディア大手ウォルト・ディズニーも、スカイを含むフォックスの海外資産に関心を持っている。

 欧州で最大級の有料テレビ局をめぐり、再編が進む米メディア業界でコムキャストとディズニーとの激しい争いが起きそうだ。

 関係者によると、コムキャストにとってスカイ株39%を含むフォックスの海外保有資産が魅力だという。コムキャストはスカイの技術が欧州の大半の有料テレビ会社より優れているとみている。

 フォックスは、売却先としてディズニーの方が規制上の障害が少ないと考えており、同社を優先する可能性が高いという。

 ただ、ディズニーによるフォックスの一部資産買収が米当局からの許可を難なく得られるとはかぎらない。

 ディズニーは映画スタジオのほかにスポーツ専門局ESPNを保有している。フォックスが所有する映画事業と多数の地方スポーツ局の買収が実現すれば、映画業界やスポーツ放送における力をいっそう拡大することになり、影響はコムキャストが買収する場合よりも大きいとみられる。そのため、当局の調査も厳しくなる可能性が高い。

 一方、コムキャストもケーブルテレビ運営会社として米最大手のため、当局の反発も予想される。米司法省は通信大手AT&Tによるメディア・娯楽大手タイム・ワーナー買収の差し止めを求めているからだ。

 関係者によると、フォックスを率いるルパート・マードック氏とコムキャストのロバーツ最高経営責任者(CEO)は4日に協議を行った。ロバーツCEOは2001年にAT&Tのケーブルテレビ部門AT&Tブロードバンドを買収。11年には五輪放映権を獲得するなど、狙った案件をめったに逃さないことで知られている。(ブルームバーグ Gerry Smith)