IMF、中国の銀行に資本増強勧告 2800億ドル不足の可能性

 国際通貨基金(IMF)は7日、中国の銀行は与信拡大ブーム後の景気の落ち込みに備えて資本バッファーを充実させるべきだと指摘した。

 IMFは2011年以来となる中国の金融システムに関する包括的な評価で、「段階的かつ的を絞った銀行の資本増強」を勧告した。最悪シナリオでは不良債権が膨らむとともに、中国の16年の国内総生産(GDP)の2.5%に相当する約2800億ドル(約31兆4830億円)の資本が不足する可能性をストレステストが示唆した。

 IMFがストレステストの対象とし、中国の銀行システム資産の約4分の3を占める33行のうち、27行が少なくとも1つの指標で資本不足とされた。資産規模で世界最大手の中国工商銀行を筆頭とした4大銀行の資本は十分だと指摘したが、個別の都市に軸足を置いた銀行など規模が小さめの金融機関は「脆弱(ぜいじゃく)に見える」と分析した。IMFは資本増強が必要な具体的な銀行名には言及していない。

 一方、中国人民銀行(中央銀行)は7日、IMFのテスト結果の全体像を示していないと反論した。中国の金融システムはリスクに対して「比較的」強いほか、銀行は不良資産を処理する取り組みを強化しており、不良債権比率は過小評価されていないとした。(ブルームバーグ Angus Whitley)