再び山火事、経済活動中止 米加州 ハイテク企業や油田など影響

米ロサンゼルス市ベルエア地区で消火活動にあたる消防士(AP)
米ロサンゼルス市ベルエア地区で消火活動にあたる消防士(AP)【拡大】

 米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊で発生した山火事は、折からの強風で急速に広がり、鎮火のめどは立っていない。この影響でハイテク企業が業務を休止したり、油田で生産が中断されるなど、経済被害が拡大している。

 今年10月に同州北部のワインで有名なナパ郡周辺が大規模な山火事に見舞われた際の保険損失額は94億ドル(約1兆570億円)を上回った。

 今回の山火事では、ロサンゼルスの主要ビジネス地区をつなぐ州間道路の405号線が閉鎖されたほか、その近隣地域やマルホランド・ドライブ付近一帯から人々が避難している。ロサンゼルスの山火事地域では全ての映画制作が1週間ストップしたほか、アボカドやかんきつ類の栽培にも影響が及んでいる。5日のブラウン州知事に次いで6日にはロサンゼルスのガーセッティ市長が「非常事態宣言」を出した。

 スナップチャットを運営するスナップは業務を休止、7日までロサンゼルスでの開催が予定されていた小型株に関する会議も中止された。

 火災の原因は米電力持ち株会社エディソン・インターナショナルの送電線との憶測から、損害賠償負担を懸念して同社株は大幅安となった。エネルギー探査会社カリフォルニア・リソーシズは、ベンチュラ郡やロサンゼルス郡にある複数の小規模油田で生産を中断。同社の株価も大きく値を下げた。

 カリフォルニア州のアボカド栽培面積の3分の1を占めるベンチュラ郡では数万エーカーが消失し、かんきつ類農家も被害を受けた。ベンチュラ郡やロサンゼルス郡では多数の学校が閉鎖。避難地域に隣接したカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)は休講を決め、状況を見守っている。エディソンの南カリフォルニア部門とロサンゼルスの水道・電気局によると、山火事と強風が原因で約1万3900世帯が停電した。

 ビバリーヒルズに居を構えるトランプ米大統領は、火事で被害を受けたカリフォルニアの人々への祈りと緊急対応の職員らへのねぎらいをツイートした。

 さらなる山火事に見舞われる脅威は終わっていない。米アキュウエザーによると、南カリフォルニアでは今週いっぱい、サンタアナ風と呼ばれる高温で乾燥した局地風が続く見通しで、火災の拡大や飛び火の恐れがある。(ブルームバーグ Christopher Palmeri、Jennifer Kaplan)