【専欄】武力行使の後処理どうするか 拓殖大学名誉教授・藤村幸義 (1/2ページ)

 米国が北朝鮮に対し武力行使する可能性が一段と高まっている中で、中国はどう対応しようとしているのか。中国の大学や研究所の国際問題専門家と意見交換する機会があったが、中国でも武力行使は避けられないとの見方が増えており、中には後処理のための準備を急ぐべきだとの主張も出始めていた。

 ある北京の有名大学の教授は、米国本土に届く核兵器を許容しないという米国のレッドラインにすでに達しており、米国による武力行使の可能性は高いと指摘した。今後数カ月ないし1年間がとても危険な時期だとしている。

 議論はさらに米国による武力行使の後処理をどうするか、にまで及んでいく。

 まず米国の武力行使に対し、中国はどう対応するか、という点だ。同教授は、中国は米国の武力行使を手放しで賛成・支持することはないものの、一方でそれを阻止したり、北朝鮮を支援したりすることはないと断言する。

 ただ、大量に発生するとみられる北朝鮮からの難民については、38度線付近に多くの地雷が敷設されているので、そこを超えて南方に行くのは難しく、中国方面に逃げるしかない。そうなれば、中国軍が北朝鮮の領土内に入り、保護地域を設けて収容するしかないと言う。

 次にどのような新政府をつくるかも大きな問題となる。同教授は、米国が地上兵力を38度線以北に投入して全面的に北朝鮮を支配する可能性は低いと指摘する。結局、米中に韓国、日本、ロシアを含めた周辺の国々が話し合いで決めるしかないだろうとの見方だ。