18年度税制改正 消費増税の「地ならし」 (1/2ページ)

平成30年度税制改正大綱について、会見した自民の宮沢洋一(左)、公明の斉藤鉄夫両税調会長=14日午後、東京都千代田区の衆議院第二議員会館(飯田英男撮影)
平成30年度税制改正大綱について、会見した自民の宮沢洋一(左)、公明の斉藤鉄夫両税調会長=14日午後、東京都千代田区の衆議院第二議員会館(飯田英男撮影)【拡大】

 今回の与党税制改正大綱は、例年以上に個人への増税に踏み込んだ。10月の衆院選前は安倍晋三政権の支持率低下を背景に所得税改革やたばこ税増税を見送る方針だったが、与党の圧勝を受け一気に増税路線に傾いた。これで懸案の消費税の軽減税率の財源確保にも一定のめどが立ち、2019年10月に控える消費税率10%への引き上げにも道筋を付けた。だが、断続的な増税は消費を冷え込ませ景気回復の足を引っ張る懸念もある。

 焦点だった所得税改革について、大綱は、年収850万円超の会社員や高収入の年金受給者を増税する一方、自営業やフリーで働く人を減税する仕組みを盛り込んだ。

 ただ、増税になる年収850万円超の会社員らでも、子育て世帯や介護世帯を増税対象から外したのがポイントだ。実際の増税対象者は独身の高所得者や、高収入の年金受給者らに限られることから、大きな批判を招かずに900億円もの税収増を捻出できた。

 たばこ税増税も同様だ。衆院選前は「紙巻きは無風」とみられていたが、選挙後には受動喫煙対策の強化を理由に税率の引き上げが決まった。たばこ税増税で得られる税収は2400億円。所得税改革と合わせれば、約3500億円の税収増になる。

消費税率10%は既定路線