中国景気見通しやや陰り 12月民間指標、中小・製造業で低下

北京市内で建設中の高層ビル。中国経済は先行きにやや陰りが生じている(AP)
北京市内で建設中の高層ビル。中国経済は先行きにやや陰りが生じている(AP)【拡大】

 中国の12月の経済活動が若干後退した可能性が、早期に発表される月次の民間指標で示された。景気見通しにもやや陰りが生じた。

 共産党指導部が金融リスクの抑制や大気汚染、貧困などの課題に取り組む中、中国経済は一段と持続可能な成長へとシフトしつつある。不動産市場の沈静化、大気汚染対策に伴う生産制限、インフラ事業の低迷といった要因は2018年の経済成長に重しとなることが予想される。

 英銀スタンダードチャータードが公表した12月の中小企業景況感指数は55.3と、11月の56.1から低下した。同指数は中国全土の500社を超える中小企業が調査対象。

 同行の申嵐、丁爽両エコノミストはリポートで「不動産市場の引き締めとレバレッジ縮小が向こう数カ月、成長への重しとなる」と指摘し、17年10~12月期(第4四半期)の成長率は6.6%、18年1~3月期(第1四半期)は6.4%に鈍化すると予想した。

 製造業活動の後退も示唆された。商業衛星の画像を使って数千に上る産業施設の動向を観察している米スペースノウによれば、12月の中国サテライト製造業指数は50.9と、11月の51.1から小幅に低下した。

 国際金融市場の専門家による景況感は16年2月以来の低水準に落ち込んだ。ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)と復旦大学(上海)の共同プロジェクト、チャイナ・エコノミック・パネル(CEP)の調査で、中国の向こう1年間に対する投資家の期待を示す指数がマイナス10.7に低下した。11月はプラス7.6だった。

 CEPの発表によれば、金融専門家の景況感は今月、前月までの「やや改善する」から「やや悪化する」に後退した。だが、「大きく悪化する」と予想した回答者はいなかった。

 ZEWの上級研究員、マイケル・シュローダー氏は「最新の調査結果から懐疑的な見方が広がっていることが分かったが、中国の経済見通しは依然、全般的に比較的ポジティブだ」とみる。

 S&Pグローバル・プラッツ・チャイナ・スチール・センチメント指数は12月に32.82と、前月とほぼ同水準。同指数は中国を拠点とするトレーダーや製鋼所など75~90の市場参加者を対象とする調査に基づく。

 ロンドンを本拠とする調査会社ワールド・エコノミクスの調査によると、セールス担当者の景況感を示す指数は12月に52.1に小幅上昇し、4カ月ぶりの高水準だった。

 同社のエド・ジョーンズ最高経営責任者(CEO)は「セールス担当者の報告では、市場シェア争いで苦戦を強いられているものの、全般的な事業活動はコスト上昇や競争激化の影響で一定水準に維持されている」と述べた。(ブルームバーグ Xiaoqing Pi)