中国ロボ市場で首位目指す クーカCEO、自動車向けから転換

クーカのロイターCEO。中国ロボット市場の首位獲得に意欲を示した=5月2日、ベルリン(ブルームバーグ)
クーカのロイターCEO。中国ロボット市場の首位獲得に意欲を示した=5月2日、ベルリン(ブルームバーグ)【拡大】

 今年1月に世界最大級の家電メーカーである中国の美的集団傘下に入ったドイツ産業用ロボット大手クーカのティル・ロイター会長兼最高経営責任者(CEO)は27日までに中国・広州でインタビューに応じ、「中国で首位になりたい」と述べ、中国ロボット市場で首位を目指す考えを明らかにした。

 同CEOは「現在の中国での売上高は5億ユーロ(約670億円)だが、20年までには10億ユーロをはるかに超えるだろう」と述べた。産業用ロボット市場では世界的にABBとファナックがクーカの最大の競争相手。中国市場ではまた、地元勢が海外ブランドの3分の1程度の価格で販売している。

 創業120年のクーカは自動車生産ロボットのメーカーとしては世界最大手だが、同CEOは先行きに懸念を抱いている。

 ロボットは自動車業界向けの伸びが3~5%にとどまるのに対し、それ以外の業界向けは10%を超えている。このため同氏が就任した2009年に80%を占めていたクーカのロボット事業の自動車向け売り上げが、現在では約50%に低下しているからだ。

 クーカは大きな転換を目指しており、それが成功すればロボット市場の中で成長がより速い分野の拡大が可能になる。

 製品分野が拡大すれば、電子製品の製造現場や物流倉庫などで使われる、より小型で動きの速いロボットの生産につながる。

 同CEOは、このほかにも電気自動車(EV)の所有者向けに充電を行ったり、高齢者の自宅での自立した暮らしを可能にしたりするロボットが構想にあると述べた。(ブルームバーグ Dexter Roberts)