米、カナダ産用紙に相殺関税 暫定で検討 国内地方紙へ影響甚大 (1/2ページ)

 トランプ米政権がカナダから輸入する新聞用紙への関税を検討している。課税が決定すれば新聞1部当たりの経費の大幅上昇は必至で、発行部数および広告費の減少という問題にあえぐ米新聞業界は大きな打撃を受けそうだ。

 米商務省は2018年1月、カナダから輸入する新聞や書籍向けの用紙に暫定的相殺関税を課すかどうかを発表する予定。両国間ではカナダ産の乳製品や木材をめぐっても対立が起こっており、新たな争点が加えられた格好だ。

 広大な森林を有するカナダは新聞用紙の世界最大の製造国で、米国はその最大顧客だ。有力紙のウォールストリート・ジャーナル(WSJ)から地方紙まで、国内で使用される用紙の4分の3がカナダから輸入されている。米新聞用紙メーカーのノースパシフィックペーパーは、カナダ勢が政府補助金によって不当に米国市場で優位に立っていると主張してきた。

 新聞用紙の1トン当たりの価格は、米当局が調査を始めた10月以降急騰し、26日に3年ぶりの高値を記録した。カナダの製紙関連調査会社ERAフォレスト・プロダクツ・リサーチのマネジングディレクター、ケビン・メーソン氏は「15~25%の関税はほぼ確実」とにらんでおり、関税による価格の上昇は続くというのが大方の予想だ。

 原料コストの上昇は、28年間にわたる発行部数の減少に加え、インターネットの脅威に直面する米国の新聞業界にとって、さらなる打撃となりそうだ。新聞広告収入が05年以降8割近く減少する中、多くの出版・印刷業者が廃業した。

地方紙が最大の被害者に