イランデモ、死者計13人に ロウハニ大統領、沈静化呼び掛け

 イランで市民生活の不満に端を発した異例の反政府デモで、西部ロレスタン州ドルードで新たにデモの参加者2人、別の2都市で9人の死亡が確認された。国営テレビが1日、報じた。死者は計13人となった。デモは同日までに計約40都市に拡大、一時拘束された参加者は計400人以上に上った。警官約10人も負傷。発生4日目の12月31日も首都テヘランなどで投石があり、穏健派ロウハニ大統領は事態沈静化を呼び掛けた。

 強権を握る治安当局は一部ソーシャルメディアの利用を制限するなど情報統制を強め、抑え込みを図っている。地元メディアもデモの詳しい様子をほとんど伝えていない。ただデモ参加者の当局への怒りはくすぶっており、情勢は予断を許さない。(共同)