2018年の株式相場が幕を開けた。大発会の日経平均株価は昨年の株高の余勢を駆って米国株高を好感し、前年末比741円39銭高の2万3506円33銭と大幅高で引けた。
「辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)笑い、亥(い)固まる、子(ねずみ)繁盛、丑(うし)躓(つまず)き、寅(とら)千里を走り、卯(うさぎ)跳ねる」。投資家にはなじみの深い干支にちなむ相場格言である。18年は「戌笑う」の年回り。市場関係者、経営者らの間では、格言にあやかり18年相場も高くなるとの見方が広がっている。
日本式のアノマリー(経験則)は外国人投資家の台頭で、しばらく廃れていた。しかし、16年の申年、17年の酉年の両年は文字通り「騒ぎ」が続いた。16年は日銀が異例のマイナス金利政策を導入、BREXIT(英国のEU離脱)もあった。17年は予想外だったトランプ米大統領が登場し、突然の衆議院解散と総選挙、東証再開以来の最長記録となった16営業日連騰、日経平均の約26年ぶりの高値更新などがあった。これらの騒ぎを目の当たりにして、干支相場格言の信奉者がにわかに増えた。