日韓合意の否定、中国も疑問視「韓国は懐が狭い」 訪中団に参加した中山泰秀氏に聞く (1/2ページ)

中山泰秀衆院外務員長=平成27年12月30日、大阪市北区(須谷友郁撮影)
中山泰秀衆院外務員長=平成27年12月30日、大阪市北区(須谷友郁撮影)【拡大】

 中国は現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」を推し進め経済、軍事の両面で世界における影響力を強めている。北京で12月28日に習近平国家主席と会談した自民党の二階俊博幹事長を団長とする与党訪中団に参加した中山泰秀衆院外務委員長に話を聞いた。

 --訪中を通し中国が日本への敵対的な姿勢を軟化させていると感じたことは

 「訪中団に対して国家元首並みの待遇ということだった。習氏は会談の際、私を含め複数の議員と握手をするなど協調的な姿勢を感じた。面会した(中国外交担当トップの)楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(ようけつち)国務委員や唐家●(=王へんに旋)(とうかせん)元国務委員らは友好ムード一色だった」

 「王毅外相との朝食会では、『この前、文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領が来て私と会ったのはこの部屋です』と説明を受けた。言い換えれば、中国はそれだけ多くの国にマルチ外交を展開しているということだ」

 --今後の中国で注視すべきことは

 「とにかく海洋進出だ。安全保障上、日本の脅威になることは間違いない。米ハワイから西側の太平洋は中国がコントロールする海になりつつある。米国がそうした状況を受け入れざるを得ないような軍事力に中国はなっていくのではないか。米国と中国の拮抗(きっこう)した軍事力による覇権争いが起きるとみている」

 「ロシアも新型の原子力潜水艦を建造し海軍能力を高めていると指摘される。露中の軍事力強化は太平洋で米軍が警戒しなければならないレベルだ」

「今年は経済、軍事両面で中国の年に」