“ねじれ解消”が投資を刺激? 減速気味だったインド経済、再浮上のワケ (2/6ページ)

 高額紙幣廃止やGST導入の影響は一巡

 モディ政権の経済政策が短期的には景気を下押してものの、すでに悪影響は一巡しつつある。インド経済は、2017年前半にかけて減速傾向が続いた。これは、マネーロンダリングや偽装紙幣の取締りを強化するため、2016年11月に政府が突如打ち出した高額紙幣の廃止後の現金不足や、2017年7月からのGST(Goods and Services Tax)の導入に伴う混乱などが原因であった。実質GDP成長率をみても、2017年4~6月期に前年比+5.7%と、2014年1~3月期以来の低成長となった(図表1)。

(PRESIDENT Onlineより)

(PRESIDENT Onlineより)

 しかし、これらの景気下押し要因は一巡しつつある。高額紙幣廃止のマイナス影響は、2017年前半にかけて新紙幣の供給が進んだことに加え、電子マネーやインターネットバンキングなどのデジタル決済の利用も急増したことにより、すでに解消されている。

 GSTの導入についても、一部の企業では依然として混乱が続いているとの報道はあるものの、政府や企業の新たな納税システムへの移行はおおむね順調に進んでいる。GST導入により税率が低下した日用品や自動車では導入前に買い控えが起きたが、GST導入後の販売は持ち直している。景気下押し圧力が薄れた結果、2017年11月末に公表された7~9月期の実質GDP成長率が6四半期ぶりに加速するなど、各種経済指標にも底入れ感が見られるようになってきた。

ビジネス環境の改善を受け投資の拡大にも期待