“ねじれ解消”が投資を刺激? 減速気味だったインド経済、再浮上のワケ (5/6ページ)

 リスク要因は環境規制の厳格化、欧米の金融政策

 以上のように、2017年前半にかけて景気減速が続いたインド経済は、再び持ち直しに向かうと予想される。もっとも、内外のリスク要因によって経済が下振れやすい構造にあることに変わりはない。仮に大きなショックに見舞われれば、2016年のように成長率が低下することになるだろう。当面注意しておくべきリスクとして、欧米の金融政策の正常化と環境規制の強化の2点が挙げられる。

 欧米の金融政策の正常化については、足元の株価や為替相場がすでに相当程度影響を織り込んでいるため、緩やかなペースで正常化が進む限りは大幅なルピー安や株安が進むリスクは小さい。しかし、欧米が市場予想を上回るペースで利上げを実施する場合、インドからの資本流出が加速する可能性もある。

(PRESIDENT Onlineより)

(PRESIDENT Onlineより)

 実際、2013年5月に米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が量的緩和政策の縮小について言及した局面では、資本流出によりルピーが大幅に減価した(バーナンキショック)。ルピー安による輸入物価の上昇が国内のインフレ圧力を高め、これに対応するため金融政策が引き締められて景気が減速した。足元の消費者物価の伸び率は、中央銀行の目標レンジ(4±2%)に収まっているものの(図表3)、レンジの上限に近づいているだけに、資本流出に端を発するインフレ圧力には注意しておく必要がある。

環境問題にも大胆な改革を実施するのか