フィリピン、出稼ぎ労働者呼び戻せ 大規模インフラ整備で人手不足 (1/3ページ)

 人口の約1割が海外での出稼ぎに従事しているとされるフィリピンが深刻な労働力不足に直面している。道路や橋、空港、鉄道などを建設する1800億ドル(約19兆7000億円)規模のインフラ整備計画に必要な人手が確保できず、計画の遅れや物価への影響が懸念されている。政府は出稼ぎ労働者の呼び戻しを検討し始めた。

 海外に1000万人

 国家経済開発庁(NEDA)のトゥンパラン次官はインタビューに応じ、「熟練労働者の最良の調達先は、1000万人もの出稼ぎ労働者がいる海外という結論に落ち着くだろう。適切な報酬を提示すれば労働者はまた国内に戻ってくるはずだ」と自信を示した。

 フィリピン経済は出稼ぎ労働者からの送金が国内総生産(GDP)の1割近くに上るなど長年にわたり出稼ぎ労働者に支えられてきた。ドゥテルテ大統領は、スリランカやベトナムを下回っているインフラの近代化に向け、国債発行や増税による資金調達を進めているが、一方で労働力不足は賃金や住宅価格の高騰も招いている。

 フィリピンの不動産コンサルティング会社大手サントス・ナイト・フランクのシニアディレクター、ジャン・ポール・クストディオ氏は「労働力不足は建設業界にとって大きな問題だ。人材育成の需要がかつてないほど高まっており、出稼ぎ労働者を国内に呼び戻す政策の強化が必要だ」と指摘する。

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