FRBのストレステスト 最も深刻なシナリオは「米の失業率10%」

ワシントンにあるFRBが入るビル(AP)
ワシントンにあるFRBが入るビル(AP)【拡大】

 米ウォール街の金融機関は連邦準備制度理事会(FRB)の今年のストレステスト(健全性審査)で、深刻な世界的リセッション(景気後退)を乗り切れることを証明する必要がある。

 FRBが1日公表したストレステストのシナリオは、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックス・グループ、ドイツ銀行など18社が米経済への重大な打撃に対応する十分な健全性を備えているか確認するために用いられる。

 最も深刻なシナリオでは米失業率が10%と、金融危機当時に匹敵する水準に上昇し、米国債の利回り曲線が劇的にスティープ(急上昇)化することが想定されている。

 2008年の金融危機後に始まったストレステストは失業率の急上昇や住宅価格の急落、長引く株安などの逆境シナリオに銀行がどう耐えるかを見極めるのが趣旨。

 比較的規模が小さく業務が複雑でない金融機関20社はストレステストの一部である包括的資本分析(CCAR)の質的部分を免除された。

 FRBはCCARを受ける金融機関に対し、4月5日までに資本配分計画を提出するよう求めている。テスト結果を公表する具体的日程は未定だが、6月30日までに発表される。

 金融規制改革法(ドッド・フランク法)に基づいて毎年実施されるストレステストをめぐっては、さらなる見直しが計画されている。FRBはプロセスの透明性向上を目指しており、クオールズ副議長(銀行監督担当)によれば、銀行に課すレバレッジ比率の変更や、損失を吸収する資本要件の簡素化にも取り組んでいる。(ブルームバーグ Jesse Hamilton)