顧客がコインチェック提訴 出金停止は不当、購入費の返還求める

仮想通貨取引大手「コインチェック」が入るビル=東京都渋谷区(春名中撮影)
仮想通貨取引大手「コインチェック」が入るビル=東京都渋谷区(春名中撮影)【拡大】

 約580億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が取引所大手コインチェックから流出した問題で、顧客の30代の男性会社員が、同社の出金停止は不当として仮想通貨の購入費返還を求める訴訟を東京簡裁に起こしたことが5日、分かった。提訴が明らかになるのは初で同調の動きが広がりそうだ。また麻生太郎財務・金融担当相は同社の顧客資産の保管状態を「検証し終えていない」として検査加速の意向を示した。

 訴状などによると、男性は流出発覚前の昨年12月以降、コインチェックで仮想通貨の一種「リップル」を計60万円分以上購入。流出が発覚した後、コインチェックはネムやリップルを含む全ての仮想通貨と日本円の出金を停止した。男性は、出金停止は契約違反に当たるとして契約解除と購入費用の返還を申し入れたが返答がないという。

 流出問題をめぐっては、自営業の40代男性が呼びかけに応じて顧客30人以上が集まり、3日に被害者団体が立ち上がった。これとは別に東京都内の弁護士らも弁護団を組織し、両団体とも提訴を検討している。一方、麻生氏は5日の衆院予算委員会で、同社による顧客資産について「まずはその状況を検証していくことになる」と述べた。