「コアコア指数」、天気がカギに? 野菜価格高騰、消費に悪影響 デフレ心理払拭の障害に (1/2ページ)

スーパー店頭に並ぶ野菜=1月、東京都大田区のサンケイスーパー
スーパー店頭に並ぶ野菜=1月、東京都大田区のサンケイスーパー【拡大】

 ここ数年続く秋から冬にかけての野菜価格高騰が、今後のデフレ心理払拭の障害になる恐れも強めている。総務省によると、2017年12月の生鮮野菜の消費者物価指数(15年=100)は116.9と10年以降3番目の高さになった。過去1番目、2番目の高さを記録したのも16年10、11月で、やはり秋だった。夏場の降雨が増えて生育が阻害されていることなどが理由だが、身近な野菜の高騰は消費者心理に与える影響は大きい。

 過去の消費者物価指数をみると毎年10~12月の生鮮野菜は上昇傾向にある。15年を100とする現在の指数では、13年10~12月の水準は96~98程度だったが、16年の同時期は110~126、17年の同時期は94~117となっており、価格水準が上がってきている。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎主席研究員は「理由ははっきり分からないが、近年(夏から秋の)天候不順が顕著になっていることが背景にある」と指摘する。

 実際、夏から秋にかけての降水量は増加傾向にある。気象庁によると、東京の場合、10年8~10月は計666ミリだったが、16年計797.5ミリ、17年計882.5ミリと1.2~1.3倍に増加。一方、日照時間は減少傾向で、10年は計469.3時間だったが、16年計355.5時間、17年計302.8時間となった。

野菜値上がりで消費者態度指数が悪化