ベンツも「チベット」で不覚 中国で謝罪に追い込まれる

 ドイツの自動車メーカー、ダイムラー傘下のメルセデス・ベンツが中国で公の場での謝罪に追い込まれた。チベット仏教最高指導者ダライ・ラマの言葉を引用してインスタグラムに掲載したことが中国共産党の反発を買った。

 メルセデス・ベンツは流線型フォルムをした自社の高級モデルを紹介する写真に、「あらゆる角度から状況を見れば、もっとオープンになれる」というダライ・ラマの言葉を添えてインスタグラムに投稿した。共産党系の環球時報が直ちにこれを批判。同紙のスクリーンショットによれば、投稿は8万9000を超える「いいね」を集めた。

 メルセデス・ベンツは投稿を削除した後、ソーシャルメディアの微博で「ひどく誤った情報」が含まれていたとし、「この件が中国における当社の社員を含む中国国民の感情を傷つけたことを十分に理解している」と謝罪した。

 中国では海外企業による同様のケースが続けて起きている。上海市当局は1月、米ホテル運営のマリオット・インターナショナルがウェブサイトでチベット自治区を独立国家のように扱ったとして、中国語版のウェブとアプリを1週間閉鎖するよう命じた。スペインのファストファッション大手「ザラ」と米大手のデルタ航空も先月、台湾とチベットをウェブで国家として扱ったとして謝罪のコメントを出している。

 中国外務省はマリオットの件を受け、中国の主権と領土を海外企業が尊重すべきだと主張していた。(ブルームバーグ Linly Lin)