生煮え1.5兆ドルインフラ計画 トランプ氏が週明け公表 財源で議会懸念

6日、警察当局者らと中南米系のギャング組織「MS-13」の問題を議論するトランプ米大統領(AP)
6日、警察当局者らと中南米系のギャング組織「MS-13」の問題を議論するトランプ米大統領(AP)【拡大】

 トランプ米大統領は、12日にインフラ計画を公表する予定だ。道路や橋、空港など公共施設を改修する同計画は少なくとも1兆5000億ドル(約164兆円)規模になる見通し。

 ホワイトハウスは立法化のプロセス始動に向け、計画の指針を示した30~40ページ前後の文書を公表する計画。同文書は、新規投資促進に加え、プロジェクト審査を効率化して許認可プロセスを2年以内に短縮することや、農村地域のプロジェクトへの資金拠出といったトランプ大統領の戦略概要を説明する内容だという。

 今年11月に中間選挙を控え、議員やホワイトハウスが移民問題や歳出予算をめぐり対立する中、議会がこのインフラ計画にどのように、そしていつ対応するのかは不透明だ。上下両院の担当委員会はインフラに関する公聴会を幾度も開いてきたが、現在は政府案の提示を待っている。

 トランプ大統領は自身のインフラ計画が超党派の支持を得られると自信を示しているが、有力民主党議員らはそれに懐疑的で、はるかに多い政府支出が必要だと主張する。トランプ大統領は10年間で少なくとも2000億ドルの政府支出を計画しているが、上院民主党は1兆ドルを求めている。

 下院運輸経済基盤委員会のディファジオ民主党筆頭理事は「追加政府支出の公約がなければわれわれは身動きが取れない」と語った。

 共和党幹部からもインフラ計画の資金をどのように捻出するかについて懸念する声が上がっている。政府高官は現在のところ具体的な内容は明かさずに「予算の節減を行う」と述べるにとどまり、新たな歳入源については言及していない。詳細の議論は議会に委ねる方針を示している。

 インフラ計画に絡み、トランプ大統領は先月の一般教書演説で、環境影響評価やプロジェクトの承認にかかる期間を2年、あるいは1年に短縮すべきだとの考えを示した。これに対し、民主党議員および環境保護団体は反発を強めている。

 トランプ大統領は選挙公約で、就任後100日以内にインフラ計画を発表すると約束していたが、その後、昨年第3四半期に延期。まずはオバマケア(医療保険制度改革法)撤廃や税制改革に注力した。(ブルームバーグ Mark Niuette)