中国、ネットライブクイズが人気 賞金獲得に毎日数百万人が挑戦

広東省広州市のネット関連カンファレンスで、空き時間にスマートフォンを操作する女性(ブルームバーグ)
広東省広州市のネット関連カンファレンスで、空き時間にスマートフォンを操作する女性(ブルームバーグ)【拡大】

 中国で今年に入って、クイズの参加型インターネット中継が人気を呼んでいる。「知識は金なり」とのキャッチフレーズでネットユーザーの関心を引きつけ、賞金獲得を目指して毎日数百万人がスマートフォンを片手にクイズに挑戦している。

 山西省太原市に住む1990年代生まれの女性、張さんは最近、ライブクイズで賞金を獲得する喜びを知った。たかが数十元(1元は約17.5円)でも「自分の知識で得た賞金」などと思えば喜びもひとしおだという。

 これまでのゲームアプリで同質化が進む中、昨年12月下旬にクイズアプリ「冲(ちゅう)頂大会」が登場。今年に入って「百万贏(えい)者」「百万英雄」「黄金十秒」「芝士超人」といった多数のサービスがリリースされた。利用者は12問正解するだけで、5万~300万元の賞金を獲得できる。1100万元もの賞金を出したクイズサービスもあるという。

 こうしたサービスを中国に広めたのは、米国のクイズアプリ「HQトリビア」だ。同アプリは数日間で、ユーザー数が数十万人から400万人に急拡大した。

 中国のニュースアプリ「今日頭条(今日のヘッドライン)」傘下の映像サービス「西瓜視頻」がHQを摸倣してライブクイズ「百万英雄」を配信したところ、「西瓜視頻」がiPhone(アイフォーン)の「APPストア」でダウンロードランキング首位に浮上。検索エンジン「百度(バイドゥ)」のキーワード検索指数も前年同期の10倍ほどに拡大した。その後、同様のアプリが相次いでリリースされたという。

 だが、こうした多額の賞金を出すサービスがビジネスとして成り立つのだろうか。一時的なブームで終わるのではないかとの見方もある。

 山西財経大学経営学修士(MBA)教育学院の衛虎林院長は「従来の企業はターゲットとなる消費者を獲得するために広告を打つが、ネットの世界では多くのファンを獲得することで投資を引きつける。だが、長期的な収益が見込めなくなれば投資は途絶え、持続できなくなる」と指摘。その一方で「ライブクイズの登場は、国民の知的水準や知識欲を高める」との考えを示す。

 また著名財経評論家の厳躍進氏は「ライブクイズはこれまでのネット中継の低俗な部分を排除し、知性を盛り込んだ斬新なサービスだが、賞金の設定や内容の捏造(ねつぞう)といったリスクもあり、関連当局の監督やルールづくりも欠かせない」と指摘している。(中国新聞社)