不動産の新規融資に一服感 2017年5.2%減、6年ぶりマイナス

 日銀は8日、全国の銀行による2017年の不動産業向け新規貸出額が、16年比5.2%減の11兆7143億円となったと発表した。前年を下回ったのは11年以来6年ぶりで、日銀が13年に大規模な金融緩和策を導入後、初めて。全体の新規貸出額は2.9%減の46兆9663億円だった。

 住宅投資は供給過剰感も指摘されており、第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは「不動産向け融資には一服感が出ている」と分析。先行きについては「東京五輪をにらんだ融資が今後、本格化する可能性もある」と指摘している。アパートローンなど「個人による貸家業」は14.2%減の3兆3202億円。地方銀行を中心に拡大が続いていたが、需要縮小などを背景にブレーキがかかった。

 過剰な貸し付けが問題視された銀行カードローンは、17年12月末時点の貸出残高が17年9月末時点に比べ0.4%減の5兆7460億円となった。四半期ベースで減少に転じるのは12年12月末以来5年ぶり。金融庁の監督強化や過大広告への自主規制の効果が出たとみられる。16年12月末時点の貸出残高と比べると、5.6%増だった。

 日銀が都市銀行や地方銀行と信用金庫を調査した。