米上院、2年間の予算で超党派合意 政府機関閉鎖回避への一歩

2年間の予算をめぐる合意内容を発表し、会場を後にする上院共和党のマコネル院内総務(中央)=7日、米ワシントン(AP)
2年間の予算をめぐる合意内容を発表し、会場を後にする上院共和党のマコネル院内総務(中央)=7日、米ワシントン(AP)【拡大】

 米上院指導部は7日、2年間の予算で超党派の合意が成立したと発表した。国防および非国防費の3000億ドル(約32兆8000億円)近い増額を盛り込む内容で、9日に迫った政府機関閉鎖を回避する一歩となりそうだ。歳出の優先項目をめぐる膠着(こうちゃく)が、数カ月ぶりに打開される可能性が出てきた。

 上院共和党指導部のメンバーであるブラント議員(ミズーリ州)によると、この合意案には連邦債務に関する法定上限の適用を2019年3月まで停止するほか、ハリケーンや森林火災などの災害支援が盛り込まれている。

 マコネル共和党上院院内総務(ケンタッキー州)はこの計画について「両党がともに望むものを得る意義深い合意だ」と指摘した。共和党のトップ事項で長期にわたって模索されてきた国防費の拡大や、民主党が求めている国内プログラム向けの予算増加が含まれている。

 議会関係者によれば、合意案では国防費の上限は2018年度に800億ドル、19年度に850億ドル引き上げられる。非国防費の上限の引き上げ幅は18年度が630億ドル、19年度が680億ドル。

 マティス国防長官はホワイトハウスで記者団に対し、国防総省が必要としている予算を議会が認めると楽観していると語った。

 現行の暫定予算が失効する8日深夜が迫る中、議員らは当面の政府資金を手当てする短期的措置と、超党派で合意した2年間の予算計画を合体させようとしている。下院を通過した暫定予算案と同じく、上院の短期的措置も3月23日までの政府資金を手当てするものとなる。議員らは現在、長期予算の細部を詰めている。

 民主党のシューマー上院院内総務はマコネル氏に続いて本会議場で「予算合意はホワイトハウスの大きな助けを借りることなく成立した。両党とも極めて満足したとはいえないが、誇らしく思える予算合意にわれわれは到達したと思う」と述べた。

 ただ、波乱要因も残っている。予算合意交渉に参加した民主党のペロシ下院院内総務は7日、下院で4時間を超える演説を行い、下院民主党はライアン下院議長が移民法案で開かれた議論を認めると公約しない限り、合意案を支持しないと言明した。移民問題をめぐっては、マコネル氏が既に上院での審議を認めると公約している。

 下院共和党保守派を率いるメドウズ議員は合意案について、「財政的に無責任だ」として反対を表明。しかし、共和党の大半に加え、少なくとも100人の民主党議員が支持すると予想されることから、自分が下院での合意を阻止できるとは思わないと述べた。(ブルームバーグ Laura Litvan、Erik Wasson)