テスラ、潜在的経営破綻危機 今年の現金流出抑制なるか

ニューヨークにあるテスラのショールーム(ブルームバーグ)
ニューヨークにあるテスラのショールーム(ブルームバーグ)【拡大】

 米電気自動車(EV)大手テスラは戦略的な事業執行、継続的な自律成長、顧客からの預託金、およびバランスの取れた資本活用によって、2018年には現金流出を抑えることができるかもしれない。平均を上回る財務リスクを緩和するには、こうした一連の措置が必要となるだろう。また、さらなる資金調達を迫られる可能性がある。

 伝統的な信用指標と先行きに関するリスクシグナルから、テスラのリスクの高まりが読み取れる。企業の倒産危険度を測るアルトマンのZスコアおよびダブルプライムZスコアに、潜在的な経営破綻リスクの高さが示されている。

 S&Pグローバル・レーティングによる見通しは「ネガティブ」だが、これは「モデル3」発売に伴う執行リスクの高まりを反映したものだ。

 製品の開発段階と発売当初の財務状況は概して変動しやすい。テスラの売上高は5四半期連続で予想を上回ったが、そのうち3四半期の金利支払い前・税引き前・償却前利益(EBITDA)は予想を20%余り下回っている。

 18年の財務状態が格付け会社の予想より悪化することはないだろう。しかし、コメントと収益見通しに基づけば、格付けが引き上げられる可能性は低い。

 テスラの信用リスクは、同等の信用格付け(BおよびBB)が付与された自動車および産業セクターの競合他社のプロファイルから外れており、比較が難しい。1902年設立の米工業機械大手マニトウォックは、レバレッジ(外部負債)比率はテスラと同等だがデフォルト(債務不履行)リスクが低い。米格付け会社スタンダード・アンド・プアース(S&P)の格付けは両社とも「B-」、見通しはいずれも「ネガティブ」だ。破壊的なビジネスモデルから引き合いに出される場合のあるネットフリックスは、レバレッジ比率がテスラの40%程度など、相対的にリスクは低い。(ブルームバーグ Joel Levington)