テスラ、ポルシェを猛追 ドイツでEV販売急増、インフラ整備が奏功 (1/3ページ)

 米電気自動車(EV)大手 テスラがドイツで急速に成長している。ドイツ人は世界的に優れた自動車技術を生み出していることを誇りにし、地場大手ポルシェの「911」やメルセデス・ベンツの「Sクラス」のディーゼル車を下取りに出して、ドイツが誇る高速道路アウトバーンで航続距離が限られるテスラのEVに乗り換えるようなことはしないとの見方を覆した。

 テスラの昨年の登録台数は75%増の3332台で、テスラの「モデルS」と競合するポルシェ「パナメーラ」の販売台数3900台に迫る勢いだった。

 長距離不満なし

 同国南西部シュツットガルトからノルウェーのオスロまでテスラのセダンモデルSでドライブしたインターネットメディア編集者のヤナ・へフナーさんによれば、2360マイル(約3798キロメートル)に及ぶこの長旅で最も素晴らしかったのは「取り立てて言うことがなかった」という点だ。

 5年前に仏ルノーのEV「ゾエ」でドイツのあちこちを同じように旅していれば、電池切れを避けるためにうんざりするほどの下調べが必要だっただろうが、最近はそれほどでもないという。「もう入念な運転プランも必要ない」と語る。

 ヘフナーさんの話は、欧州最大の自動車市場にもようやく静かな革命が根付きつつあることを象徴するものだ。ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)によれば、充電施設の増加や機能改良を追い風に、ドイツは今年、プラグインハイブリッド車(PHV)とEVの市場規模で長年欧州のトップだったノルウェーを抜き世界3位に浮上する見通しだ。フォルクスワーゲン(VW)の広範囲にわたる排ガス不正問題を受けたディーゼル車の衰退と、都市公害に対する国民の高まる反感もこうしたシフトを勢いづける一方だ。

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