独第2党の党員投票、伊総選挙 金融市場、4日の欧州政治イベントに警戒 「想定外」なら週明けの東京市場に影響も

キリスト教民主同盟(CDU)との連立政権について声明を出す社会民主党(SPD)のアンドレア・ナーレス氏(左)とオラフ・ショルツ氏=3日、独ベルリン(ロイター)
キリスト教民主同盟(CDU)との連立政権について声明を出す社会民主党(SPD)のアンドレア・ナーレス氏(左)とオラフ・ショルツ氏=3日、独ベルリン(ロイター)【拡大】

  • 4日の総選挙に向け、中道右派3党の記者会見で笑みを浮かべる「フォルツァ・イタリア」の党首、シルビオ・ベルルスコーニ元首相(中央)ら=1日、伊ローマ(AP)
  • 選挙戦の「最後のお願い」で並んで立つポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」の創設者、ベッペ・グリッロ氏(左)とルイジ・ディマイオ現党首=2日、伊ローマ(AP)
  • キリスト教民主同盟(CDU)との連立政権協議のために到着したアンドレア・ナレス氏(左)とオラフ・ショルツ氏=3日、独ベルリン(ロイター)
  • キリスト教民主同盟(CDU)との連立政権協議をする前に声明を発表する社会民主党(SPD)のアンドレア・ナレス氏(左)とオラフ・ショルツ氏=3日、独ベルリン(ロイター)
  • 選挙戦で演説する極右政党「新しき力」のロベルト・フィオレ氏=2日、伊ローマ(AP)

 欧州で4日に控える政治イベントに金融市場が警戒している。1つはドイツ連邦議会の第2党、社会民主党(SPD)の党員投票の結果公表で、もう1つはイタリアの総選挙。ともに大きな波乱には至らないというのが市場関係者のメインシナリオだが、仮に「想定外」の展開になれば、欧州のユーロ下落を通じて、週明け5日以降の東京市場にも円高・株安といった逆風が吹きかねない。(森田晶宏)

 独SPDの党員投票は、メルケル首相が率いる第1党、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との大連立の是非を問う。40万人超の全ての党員が対象で、2月20日から今月2日まで実施された。

 イタリア総選挙は、中道右派連合、ポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」、中道左派の与党・民主党が“三つどもえ”の戦いを展開している。ただ、どの勢力も過半数に届かない見通しだ。

 市場関係者の間では、ともに大きな波乱はないだろうとの見方が多く、実際にそうなれば最近軟調だったユーロは一時的に上昇しそうだ。ただ、2016年の英国民投票や米大統領選で大番狂わせが起き、金融市場が混乱した記憶はなお鮮明で、予断は許さない。

 みずほ証券の竹井豊シニアエコノミストは独SPDの党員投票に注目する。もし大連立が否決されるような事態となれば、少数与党政権の発足や再選挙となる可能性もあり、「安定政権の発足がさらに先延ばしされるインパクトは金融市場では瞬間的には大きいかもしれない」と話す。

 その場合、政治・経済の両面で欧州の要であるドイツの政局混迷を嫌気してユーロに売り圧力がかかり、リスク回避の円買いや株売りに波及しかねない。

 イタリアの総選挙も、展開次第では不安が広がる恐れをはらむ。竹井氏は「中道右派連合の一角である『同盟』には、反欧州連合(EU)や反移民の色彩がある。今のところ可能性は限られるとはいえ、同盟が五つ星運動と組んで政権樹立に向けて動き出すとなれば、イタリアも反EUにくみするのかといった懸念が高まる」と語る。