日銀副総裁候補2氏、参院で所信聴取 若田部氏「新たな緩和策も」

参院議院運営委員会で所信聴取に臨む若田部昌澄早大教授(右)と雨宮正佳日銀理事=7日午後
参院議院運営委員会で所信聴取に臨む若田部昌澄早大教授(右)と雨宮正佳日銀理事=7日午後【拡大】

 日銀の次期副総裁候補の若田部昌澄早大教授は7日、参院議院運営委員会の所信聴取に臨んだ。日銀が2019年度ごろと見込む物価上昇率2%の達成時期を先送りするような場合には追加金融緩和策を検討し、現行策の強化に加え、新たな政策も対象になるとの考えを表明した。

 日銀は2%上昇を目指し、長期金利を0%程度に抑えるため大量の国債を購入し、上場投資信託(ETF)なども買い入れている。

 追加緩和をする場合の手法として、短期金利のマイナス0.1%をさらに引き下げることに関し、同じ副総裁候補の雨宮正佳日銀理事は「技術的には可能だが、効果と副作用を注意深く点検することが必要だ」と慎重な姿勢を示した。

 積極的な金融緩和で経済成長を目指す「リフレ派」の若田部氏は、消費者や企業のデフレ心理が根強いため2%目標の実現は「難事業だ」と分析した。また政府が目標に掲げる名目国内総生産(GDP)600兆円をめぐって、GDPを政策目標にできるかどうか「日銀でも研究できるのではないか」と述べた。

 雨宮氏は、大規模緩和導入から5年たっても2%目標を達成できず「大変残念。じくじたる思いだ」と語った。地方銀行の収益圧迫など緩和策の副作用を点検して「適切な政策運営に努める」としたが、現状は効果が上回るとして大規模緩和を続ける姿勢を示した。

 衆参両院はこの日で日銀正副総裁候補の所信聴取を終えた。両院とも与党が多数を占めており、黒田東彦総裁が続投する人事案が承認される見通しだ。