タイ、学校中退で経済損失65億ドル 貧困が主因、高度人材育成にも支障 (1/2ページ)

首都バンコクで兵士と談笑する小学生児童ら。タイは今後、教育水準の高い高度人材の需要が高まるとみられる(ブルームバーグ)
首都バンコクで兵士と談笑する小学生児童ら。タイは今後、教育水準の高い高度人材の需要が高まるとみられる(ブルームバーグ)【拡大】

 タイは、学校教育を途中で放棄する児童・生徒が多く、大きな経済損失につながっている。独物流大手DHLの報告書によると、タイの児童・生徒の中退による国内総生産(GDP)損失は1.7%、65億3000万ドル(約6905億円)に相当する。現地紙バンコク・ポストなどが報じた。

 同報告書はタイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナム、インド、バングラデシュのアジア新興国の教育についてまとめた。タイの2015年の中退者数は初等教育(小学校)が全体の9%に当たる45万4000人、初期中等教育(中学校)が11%に当たる19万2000人、後期中等教育(高校)が14%で37万9000人となっており、合計では11.4%、102万5000人だった。

 他の東南アジア諸国は、インドネシアが19.7%の797万7000人、マレーシアが24.0%の117万6000人、フィリピンが25.9%の107万人、ベトナムが25.9%の356万5000人となっている。DHLは、中退者は低賃金の労働集約型産業で働かざるを得ないことが多いため、各国のGDPの成長を下押しする要因になると指摘した。

教育が無償であっても生活費を賄えない家庭が多い